看護職・介護職は今、医療チームのオピニオンリーダーとして、重要な役割を期待されています。
他部門や他職種と組んで共同作業を行う機会が増えてきました。連携や調整能力はもちろんのこと、豊かな感性や人間性が求められます。私たちの課題は「人と接するプロとして、自分と違う相手の世界をどれだけ思いやれるか、どれだけ受け止められるか、また、見極めることができるか」であり、自分と重ねて相手の気持ちに添えるよう努力していくことのできる看護職・介護職の育成であります。看護職・介護職の目指すものは「患者さん、利用者さんのより良い安楽」であり、その精神が考え方の大切な軸となります。
当協会に所属する医療機関、保健・福祉施設に勤務する看護職と介護職の育成とその教育を推進し、資質の向上を図ることを目的とし、以下のような活動方針を掲げています。
地域医療振興協会は全国に直営、公設民営の病院・老健・診療所を開設し、運営しています。平成25年4月現在、協会施設に勤務する看護職員は3327名、介護職員は657名で全職員数の半数以上を有し、それぞれの施設では質の向上を目指して、業務改善や看護・介護研究に取り組み、学会や研修会に積極的に発表しています。また、施設間の連携を密にするために、病院・老健・診療所では各分科会を定期的に開催し、年に1回、全体会議を開いています。
老健施設では「他施設を知り、自施設での課題を知る」を目的に毎年、体験交流研修を実施し看護・介護のケアの向上に努め、実践結果を発表しています。集合教育においては、看護部長(副院長)やそれぞれの分野の認定看護師(現在58名)が講師として活躍し、人が人を育てる過程で自らも成長し、受講生は優れたケアの実現のために何を行うかの大切な姿勢を学んでいます。
平成16年5月、地域看護研究センターを開設し、中央での集合教育・学会・研修会を開催し、また、人材確保のために看護職員の派遣などに貢献しています。
センターの目的は「教育・人材・連携」の三本柱です。