今、医療崩壊が社会問題となっているように、医師不足、あるいは診療科の偏在によって、地域医療の確保が厳しいという地方自治体が少なくありません。
地域医療振興協会では、「いついかなる時でも医療を受けられる安心を、すべての地域の方々にお届けしたい」という信念のもと、自治体からの委託等を受けて病院、診療所および保健医療福祉複合施設の運営を行っています。
医療資源は都市部に集中しており、山間、離島といったいわゆるへき地では、日常の医療を担う医師にも恵まれない地域が、依然として多数存在するのが現状です。
地域医療振興協会運営施設からの医師派遣・代診医派遣によるへき地支援は、年間延べ1,813日。みんなで地域医療を支えています。
広く公募して医師に登録を行っていただき、医師不足が深刻な地域に緊急臨時的に医師を派遣する事業も行っています。
なお、長崎県離島への医師派遣に係る移動の際、当協会ヘリコプターを活用いただく
JADECOMフライングドクターシステム「NIMAS」の運航は、2020年3月31日をもって
終了いたしました。
地域医療においては、一つの専門的な知識技能をもつ専門医よりも、地域ニーズに応え、求められる役割に応じて協調、変容でき、あらゆる問題に対応できる総合医の役割が重要です。
地域医療振興協会では、他には類のない特色あるプログラムを用意し、地域医療を担う総合医の育成に取り組んでいます。
初期研修には、へき地医療に対する理解を深めるため3ヵ月の地域研修を取り入れ、また、後期研修としては、地域医療専門医を育成する「地域医療型後期研修プログラム」、そして各病院の専門科研修など、充実した研修プログラムを整備し、当協会の全施設を活用して、現場での初期研修と後期研修を行っています。