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薬剤科

薬剤科は病院の1階にあります。常勤薬剤師6名が所属しています。医薬品の適正使用と安全性を確保するために種々の業務を行っていますが、患者さんに関係の深い業務を中心にご紹介します。

薬剤科紹介

調剤業務

医師の処方せんに従って、錠剤、散剤、外用剤などの薬を調剤する最も基本的な業務です。処方せんに書かれている薬の量が年齢や、腎臓・肝臓などの体の機能から考えて適切な量であるか、飲み合わせの悪い薬がないか、病態に対して薬が適切か等をチェックし、疑問点があれば処方した医師に必ず確認します。この行為を「疑義照会」といいます。

外来処方せんは、原則院外処方せんになります。4日以内(発行日を含む)であればどこの保険薬局に行っても受け付けてくれます。期間を過ぎた処方せんは無効となりますので、できるだけ当日中に保険薬局へ提出してください。

日頃から何でも相談できる「かかりつけ薬局」を決めておくこと、「お薬手帳」を携帯することをお勧めします。東日本大震災ではお薬手帳を持っていて、他県の病院で診察時に大変役立ったと報告されています。また外出先で具合が悪くなった時もお薬手帳を持っていれば服用履歴がわかり医師が直ぐに治療を開始できる等、お薬手帳は患者さんの身を守る大切な情報元となります。

注射調剤業務

注射薬も処方せんに従って調剤します(個人別セット)。注射薬は飲み薬より効果が強いため、より厳重なチェックが必要です。投与量や混ぜ合わせた時の配合変化についても、飲み薬以上に注意します。特に、抗がん剤に関しては、治療計画に添ったものであるかを4人の薬剤師で確認し安全管理に努めています。

抗がん剤混合調製業務

外来・入院の化学療法を受ける患者さんの抗がん剤混合作業を、専用の安全キャビネットを使用して無菌的に行っています。この設備を使うことで、より安全に清潔な注射薬を提供することができるとともに、調製者自身の被爆防止にも役立っています。入院して抗がん剤の治療を受けられる患者さんには、薬剤師が治療方法や副作用対策の指導も行います。

薬剤管理指導業務(病棟での服薬指導)

入院中の患者さんや家族の方と面談し、アレルギーや副作用の経験の有無、処方されている薬の他に飲んでいる薬(他病院からもらった薬や市販薬)はないか、利用している健康食品はないか等をお聞きします。その上で、患者さんが必要としている薬の情報をわかりやすく文書やお薬手帳シールで提供し、安心して間違いなく薬を服用していただけるよう説明、指導します。

医薬品情報管理業務(DI:Drug Information)

薬に関する様々な情報を収集し管理する仕事です。薬剤診材委員会(病院で使用する医薬品を決定する委員会)事務局として、医薬品の採用・廃止などに関する資料も作成します。委員会で決まった内容や副作用などの最新情報は「医薬品情報誌」や「電子カルテ」の掲示版を活用して、職員に迅速に知らせます。薬に関する各種の問い合わせにも対応するとともに、院内で発生した副作用の収集や厚生労働省への報告も行います。市販薬を含め、薬を正しく使用したにもかかわらず副作用が生じることがあり、そのために、「医薬品副作用被害救済制度」という公的制度が設けられています。

医薬品管理業務

医薬品管理は薬の発注・在庫・供給を行う仕事です。コンピューターで発注を行い管理しています。また、薬剤科内だけでなく、各病棟や外来の在庫や管理状況、薬の使用期限なども定期的に確認し、薬の品質や経済面にも注意を払い、高価な薬や血液製剤は、特に注意して管理します。災害時の備蓄も行っています。

薬物血中濃度モニタリング(TDM)

適用量と中毒量が近い薬や個人差の大きい薬について、患者さんの血液中の薬物濃度を測定しています。この測定された値を解析し薬剤師が医師へ患者さんに対して適切な薬物治療の提案を行っています。

製剤業務

院内製剤とは、薬剤師が病院独自に調製している薬剤のことをいいます。製剤業務は治療上必要とされながらも市販されていない特殊な軟膏や、吸入薬、注射薬などの薬品を調製します。

チーム医療

●院内感染対策チーム

一部の注射用抗菌薬は届出制にしており、抗菌薬の適正使用と耐性菌防止に努めています。また、ICTの一員として院内のラウンドなどにも参加し、抗菌薬や消毒剤の適正使用アドバイスも行っています。


●糖尿病教室

医師や薬剤師、看護師・管理栄養士・臨床検査技師、理学療法士などのスタッフと連携して糖尿病や糖尿病治療薬について参加者へアドバイスを行っています。又、患者さん向けの講習会や市民講座など定期的に行っています。


●褥瘡対策チーム

医師や看護師と共に週に1回病棟ラウンドを行っています。患者さんの状態に合わせた適切な薬剤や創傷被覆材を選択し、使用方法をアドバイスしています。