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最新情報(トピックス)

[2008.10.01]   お知らせ

医療センター便り(10月号)


気づいたこと
松井直樹(センター長)

 みなさんこんにちは。私が六合村に来てから半年が経とうとしています。この間気づいたことをまとめてみました。
 この4月から診療所では毎回体重を量らせてもらっています。すると春から夏にかけて体重が2,3kg減ってきた人が大勢いることに気づきました。畑仕事が始まって体重が減ったものと思います。「汗をかいたから減ったんだ」と皆さんおっしゃるのですが、誤解の無いように一応補足しておきますと、体重が減ったのは、畑仕事などで体を動かしたためであり、汗は動いたからかいたものです。動かずにただ暑いところにいて汗をかいても体の脂肪は減りません。「やせるために汗をかいて、水分は摂らない」という人はいないようですが、もしこのようなことをすると脱水症や熱中症になる危険がありますので、汗をかいたら必ず水分を摂るようにしましょう。
 ところが、水分補給にビールを飲む人がいるようです。「午前中ゲートボールをして、昼にビールを飲んで、また午後ゲートボールをする」、という方がいらっしゃいましたが、ビールはアルコールが入っていてその影響で尿が多く出るため、結局は体の水分が減ってしまいます。特に暑い時期、ビールを飲みながらゲートボールというのは、やはり脱水症、熱中症の危険がありますので、注意してください。
 また、蜂に刺されてくる人が多いのも驚きました。たまたま入山のある地区の集まりに出たことがあったのですが、そこに集まっていた人全員が蜂に刺されたことがあるとのことでした。蜂に刺されれば、刺されたところが腫れて痛むのは当然ですが、中には、全身にじん麻疹が出たり、呼吸が苦しくなったり、意識がもうろうとしたりする人がいて、(こういう症状を「アナフィラキシー」といいます)これは蜂の毒の直接の影響ではなく、蜂の毒に対する体の免疫反応が強すぎるとこのような状態になります。場合によっては命を落とすこともあります。蜂に刺されて、数分から30分程度の時間で起こることが多く、場合によっては数時間経ってから起こることもあります。患者さんや地域の人に聞いたところ、このアナフィラキシーの症状を起こしたことがある人が、割といるようです。もし山の中など、蜂に刺されてもすぐに診療所に来られないようなところ、連絡も取れないところに行くような人は、自分で注射する薬(エピペン、と言います)があります。医療センターからも注文し取り寄せることができますので、ご希望の方は診療所へご連絡ください。

 六合村の人はとても親切でやさしい方が多いと実感しています。私は六合村の生活や歴史などにも興味があるのですが、私がいろいろ聞くと皆さん自分自身の過去や現在の生活のことも含め、たくさん教えてくれます。とてもありがたいことだと思っております。
これからもよろしくお願いいたします。