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最新情報(トピックス)

[2008.09.01]   お知らせ

医療センター便り(9月号)


薬と薬剤師
石井栄次(薬剤師)

 今年4月に六合温泉医療センターに着任しました、薬剤師の石井栄次と申します。六合村の皆様の健康に少しでもお役に立てるよう頑張ります。よろしくお願い致します。
皆さんは薬についてどんなイメージをお持ちでしょうか?薬には主作用があり、副作用があります。主作用とは治療のために必要となる作用のことをいい、副作用とは薬を使用することで現れる治療には必要のない作用のことをいいます。確率は極めて低いですが、副作用の一部には不快に感じたり、苦痛と感じるものがあります。そんな症状が現れたら、どう対処したらよいのでしょう。この場合、治療方法にひと工夫必要となりますから、速やかに医師に伝えることが重要です。これは薬を正しく使う方法の一つです。ですから自分の薬を知ることはとても大切なことなのです。
 薬は毒だと言う人もいますが、使い方を間違えなければ決して危険なものではありません。何でもかんでも薬は怖いものだ、副作用は怖いものだと思わずに、まずは処方された薬を指示されたとおりに使うのが重要です。ここで極端な例を一つ、処方された薬を医師には内緒で飲んでいなかった患者さんがいたとします。医師は患者さんが薬を飲んでいるという前提で診察します。次の受診のときに、薬を飲んでいないことを知らない医師は前回処方した薬の効果が不十分と判断して薬の量を増やしたり、薬の種類を追加したりするでしょう。そうなった場合、その患者さんの症状に対して必要以上の薬が患者さんの手元に渡ることになります。これは診療を行う医師にとっても、薬を使う患者さんにとっても、薬の適正使用、安全管理という面で、または医療経済という面から見ても決して健全なことではありません。治療には薬も必要ですが、それ以上に患者さん自身の協力が必要だということを知っていただけたらと思います。
 薬剤師の私が行う業務の一つに「訪問薬剤指導」というものがあります。患者さんのお宅に伺って、どんな薬が処方されているか、その薬を使う上でどんな注意が必要かを説明する業務です。それ以外にも他の医療機関で処方された薬と六合村診療所で処方された薬の飲み合わせを調べたりもしています。既に何件か訪問させていただいていますが、もっとたくさんの人に薬に関心を持っていただきたいと考えています。もし自分の薬について詳しく知りたいと思われたら、是非お声掛けください。診察時に医師に相談していただくのでも構いません。「自分の薬を知ることは元気への近道」をテーマに薬剤師の仕事を続けていこうと思います。