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最新情報(トピックス)

[2008.08.01]   お知らせ

医療センター便り(8月号)


在宅医療について
橋爪 洋明(医師)

 六合村のみなさん、こんにちは。六合村診療所の橋爪洋明です。先月号に引き続きまして、今月号も私が担当させて頂きます。毎日本当に暑いですね。いよいよ六合村も夏本番というところでしょうか。本号が皆さんの手元に届く頃は、ちょうど夏祭りなどの行事も近いのではないでしょうか?私が六合村に赴任して今回で3回目の夏になります。毎年ふるさと祭りでは子供達と妻、両親と六合の夏を満喫させて頂いております。今年もまた、園児の太鼓やあの迫力ある花火を家族みんなで楽しみにしています。
 さて、今回は訪問のことやセンターの役割について更に掘り下げようと先月号で結んでいたと思います。この訪問(在宅医療)には、医師がご自宅に訪問し診療する訪問診療、看護師による訪問看護、理学療法士・作業療法士による訪問リハビリテーション、薬剤師による訪問薬剤指導、栄養士による訪問栄養指導、歯科医師・歯科衛生士による訪問歯科診療などがあります。当センターでは、自宅療養の方々に訪問診療・訪問看護・訪問リハビリテーションなどのサービスを提供し、患者さんのQOL(生活の質)やADL(生活機能評価)の維持・向上を積極的にサポートして行こうと考えています。
 しかし、例えば“訪問診療”ですが、この言葉はもしかしたら聞きなれない方もいらっしゃるかもしれません。ほぼ往診と同義と捉えて頂いてもいいと思いますが、若干異なります。医師が自宅に伺うイメージは、体の具合が悪くなったときに来てもらうというものが一般的ですが、これは『往診』と呼ばれます。これ対して身体の麻痺などで通院が困難な方、長期の療養をできる限り住み慣れた地域・ご自宅で送りたいという方、寝たきりのお年寄りの方などに、医療機関が予め診療計画を立て、医学的・医療的管理に基づき、定期的に医師が患者さんのお宅を訪問し、診療を行うことを『訪問診療』と呼びます。同様に訪問看護、訪問薬剤指導、訪問リハビリテーション、訪問栄養指導などがありますが、それぞれ簡単に言うと、看護師・薬剤師・理学療法士・栄養士が計画的にご自宅に(もちろん理由があって)訪問するというものです。
 今、日本の高齢化率は上昇の一途を辿っています。六合村も例外ではありません。交通の便も決して良いとは言えない環境の中で、医療機関までの受診が難しい場面もしばしばあると思います。我々としては、住民の皆さんや患者さんの求めに応じて、いつでもどこでも在宅医療をご提供できる体制を整えたいと考えています。正直なところを申し上げますと、まだ試行錯誤している部分もあり、皆さんにご迷惑をお掛けすること、あるいは逆にご協力を賜る場面もあるかと思います。まだまだ未熟なセンターではありますが、住民の皆さんの力をお借りしながら、少しずつ成長していきたいと思います。六合での医療・福祉に関してお困りのことがあれば、どんなことでも構いませんので、いつでもご連絡・ご相談ください。スタッフ一同、住民の皆さんの声を大事にして、地域医療に邁進していく所存でおります。これからも六合温泉医療センターをどうぞ宜しくお願い致します。