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最新情報(トピックス)

[2008.05.01]   お知らせ

医療センター便り(5月号)


口臭予防について
林 豊(歯科医師)

 六合村の皆さん、こんにちは。4月のフレッシュな気分から1ヶ月あまりゴールデンウイークも終わったこの時期、いかがお過ごしでしょうか。
 さて、今回は口臭についての話です。口臭の原因は大きく分けて3つあります。最も多いのが、口の中で、最近が食べかすを分解して「揮発性硫化化合物」を発生させるものです。2つめは、ニンニクなど揮発性油を含む食品を食べたときに、その成分が血液に入り肺から呼気として排出されるケースです。そして3つめは、内科系の病気が原因の口臭です。
 食べ物による一次的な臭いを除くと、口の中で発生した揮発性硫化化合物による臭いは約95%を占め、そのうちの50%〜60%は歯周病が原因といわれています。 
 口臭の程度を専門的に検査、分析できるのが、最近大学病院を中心に増えている口臭外来です。臭いの成分を調べると原因が分かるため、口臭検査で歯周病が発覚することも多いそうです。
 このようにさまざまな原因がある口臭ですが、予防するには、唾液の役割も見逃せません。唾液には多くの働きがあり、優れた殺菌力もその一つです。唾液量の少ない口の中は最近が増えるため、口臭を招いてしまうケースあります。
 「臭いがきつくなるのでは?」と、人と会う前に食事をしない人がいますが、これは逆効果です。食事は唾液をどんどん分泌して、口の中の最近を洗い流してくれます。むしろ、よくかんで唾液が出るようしっかり食事をした方が、口臭予防には効果的なのです。
 食事から時間がたつと唾液の分泌が減るため、口の中が乾いて臭いが強くなります。食間の午前10時や午後3時ごろには、口をうるおすためにもティータイムを設けるのも良いでしょう。お茶や食事が長く取れない場合は、シュガーレスガムをかむなどして唾液の分泌を促すのも良いでしょう。
 もちろん、歯周病があればなおしておいたほうが良いことは言うまでもありません。